● あなたも助け合いの輪の中へ
「仲間どうし助け合う」という理念を結実して創立れた民商・全商連共済会は、今年で25周年を迎えます。
いま、全国の民商では、6月に開催される臨時総会の成功に向け、会員加入率80%をやりきることは、保険業法の規制をはね返し、より民商らしい共済への発展と制度改善を実現する力を大きくします。
共済という意義を、しっかり学ぶことが重要です。
学習を強め、全会員加入の運動を大いに推進しましょう。
●危機的な経営と広がる健康破壊
税金や社会保障の負担増、規制緩和による塗炭の苦しみにある中小業者を、金融・経済危機がさらに襲い掛かりました。いま、中小業者の営業とくらしは、危機的な状況にあります。
派遣労働者から搾り取り、最後は「派遣切り」で寒空に放り出す大企業の横暴に、国民的な批判が高まりました。
中小業者に対する「下請け切り」も、日々深刻さ増しています。「設備投資したばかりなのに仕事が割減となった」など、全国で悲痛な声があがっています。
こうしたなか、中小業者のいのちと健康も深刻な状況になっています。全商連共済会の調べでは「初診から24時間以内」に亡くなる人が16.1%にのぼり、「初診から半年以内」では49.7%に達しています。また、集団検診の調べでは、「異状なし」はわずか10.9%、「要治療」をはじめ、なんらかの異常が認められた人が67.3%にものぼっています。
すべてを、もうけ優先とする新自由主義経済が、中小業者・国民から利益を吸い上げるだけでなく、明日の労働のための休息や療養さえ許さず、人間らしい生活さえも奪っているのです。
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初診~死亡までの期間(死亡診断書から) |
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07年10月調査 |
08年10月調査 |
24時間以内 |
7.8% |
16.1% |
2日から1ヶ月未満 |
13.2% |
14.3% |
1ヶ月から3ヶ月未満 |
7.8% |
13.7% |
3ヶ月から6ヶ月未満 |
5.6% |
6.6% |
6ヶ月から1年未満 |
13.8% |
9.9% |
1年から2年未満 |
13.2% |
13.7% |
2年以上 |
28.1% |
21.1% |
不明 |
9.6% |
5.6% |
2008年 集団健康診断中間集計より |
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06年(4月~9月) |
08年(4月~9月) |
異状なし |
16.8% |
10.9% |
有所見健康 |
19.1% |
17.6% |
要再検査 |
22.1% |
23.3% |
要精密検査 |
21.3% |
22.9% |
要治療 |
15.4% |
21.1% |
その他 |
5.4% |
4.2% |
●助け合い共済と保険業法規制
保険業法による共済規制の目的は、銀行・証券保険の垣根を取り払い、大企業のために市場を開放することにありました。
もうけ第一の保険業と助け合い共済が同じ土俵の上にのせられ、弱肉強食の競争が押し付けられました。こうしたなか、社会的に有用な共済が本来の役割が果たせなくなっています。
この横暴に対し、民商・全商連はこの3年間、多くの団体と協力し、署名や要請はがき、地方議会や国会議員要請行動など、助け合い共済を守る運動を大いに推進してしてきました。
その結果、全商連共済は、保険業としての届け出や廃業をすることなく、基本的に制度と組織を守ることができました。これは運動の貴重な成果です。
新自由主義経済人間どうしのつながりを壊し、経営・健康・生活を壊しています。もうけ第一主義に対し、団結・連帯が、そして、助け合い共済の果たす役割が大きくなっています。
人間どうしの温もりや連帯を取り戻すのが共済運動であり、こうした社会を地域からつくっていくのが民商の共済運動です。たたかいは、まさにこれからが正念場です。
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